このエントリでは、テレワークの一番の難問、コミュニケーションについて取り上げてみたいと思います。
そして今回も、なるべくITの専門用語は使わずに頑張って書いてみたいと思いますw
テレワークするためにやった事
経緯に関しては、旅立つ前に書いたエントリにあります。ようするに、テレワークという形態で仕事をする環境がすべて整っている状態で、あとは技術的な事とは無関係の事をどうするのか?という事でした。一番の大きな問題はコミュニケーションの問題です。
双方の体感が大事
まずは色々言う前に、一度やってみて自分も会社側も「体感」してみよう、という事をやりました。
夏の比較的忙しくない時期を選んで、一週間「在宅勤務」を行い、打ち合わせや定例会議なども出社しているのと同じタイムスケジュールで実際にやってみました。
そこで、お互いに問題になりそうな点があれば、そこをどうするか?という点で話し合おうという事だったのですが・・・実際にやってみると拍子抜けするくらい「フツーに」仕事が出来てしまい、あまり指摘する点も出ずに終わってしまいました(笑)
・・・ただ、これには一つ、理由がありそうです。
10年一緒に仕事をしてきた仲間だから
私は今の会社に入社して10年以上になります。その間、ほぼ同じメンバーで仕事をやり続けてきたので、ある意味お互いの事が分かっているから、という点は大きいかもしれません。やはり、一度も顔を実際に付き合わせていないメンバーとテレワークでやれるかどうかは、その人次第な所もありそうです。
ただ、間違いなく言える事は、ある程度の信頼関係をもった人間同士であれば、SkypeなどのTV会議ツールを組み合わせれば、想像よりもスムーズに協調して仕事が出来る、という点です。
こういったネットの便利なサービスは世の中に沢山ありますし、無料で試せるものもありますから、興味のある方は一度「体感」されてはいかがでしょうか?きっと、考え方が変わると思います。
出社しているのと同じような感覚を持つ
前の記事にも書いた通り、勤務時間中は常にSkypeをONにしています。たとえ地理的にはなれていたとしても、用事があればすぐに私にコンタクト出来るように(その逆も)するためです。これは、会社から見ると「コイツは一応仕事の席に着いている」と言う事を確認出来る安心材料?にもなります。
やはり、仕事を円滑に進めるためには、連絡がすぐに取れないといけません。通常であれば「電話」ということになるでしょうけれども、相手の顔が見えるSkypeは、向こうの「空気」も伝わってきますので、事務的になりがちな「電話」とは全然違う会話をする事が出来ます。
例えば、相手の後ろを別の部署の人間が横切ったりすると、
「あ、どうも。こんにちは。おつかれさまです。」的な、まるでオフィスですれ違ったような感覚で極自然に話しかけられます。
また、言葉だけではなかなか伝わらない場合、その場でノート型ホワイトボード NUboardに図を書いてカメラに映したり、こちらのパソコンの画面を映して状況を説明したりと、リアルに顔を突き合わせている感覚で打ち合わせをする事が可能です。
ツールの選択
コミュニケーションのツールとしては、昔ながらのEメール、というのもあります。ですが、送受信のタイミングによっては「行き違い」になってしまいがちなので、コミュニケーション、というよりも、むしろ連絡記録を残しておくため、位にとらえておいた方が良いでしょう。
また逆に、YammerやyouRoom、Chatworkなどのイマドキの便利ツールは、使うのにある程度学習が必要なため、人によっては嫌がられます。(私個人的には使いたかったのですが…)
ですので、ツールの選定は
「誰でも分かる」というのを基準にしました。
SkypeはTV電話なので、誰でも理解出来ます。ただ、各個人のパソコンにセットアップする、というのは敷居が高かったので、会社に余っているノートパソコンをSkype専用機としました。
このパソコンはタイマーをかけており、午前9時に自動で電源が入ってSkypeが自動で立ち上がるようにしてあります。また、午後8時に自動で電源が切れるようになっています。
結構原始的な事をやっていますが、こうすれば部内の人間は誰でもSkypeを使えますし、会議ではそのSkypeマシンの周りに人が集まる形で行うと、遠隔の人間も会議に参加している感じが出ます。
まぁ、向こうから見れば、私は「パソコンの中から出てくる人」なんですけどね(笑)
報連相
社会人の基本中の基本は「報連相」と良く言われます。なんだかんだ言って、とても大事な事です。
今まで述べた通り、「連」に関しては、このようなツールを駆使して行う事が出来ます。
では、残る「報」と「相」はどうしているか?と言う事ですが、まず「報」に関しては本社勤務をしていた頃と全く分かっていません。理由は社内のシステムを引き続きテレワークでも使い続けることが出来るからです。(※ソフト開発の仕事に関する社内システムは、3.11を契機に全てクラウド上に集約しました。)
例えば、仕事の進捗状況は「社内ブログ」に毎日書きます。
また、専門的な実際のプロジェクトの進捗管理などは、RedMineというオープンソースのツールを社内システムに入れて、部内の人間がいつでも見られるようにセットしてあります。
その他、情報共有の為のWiki(PukiWiki)、プログラムのデータを関係者で共有しつつ、管理するツール(Subversion)などを、TPOに応じて使い分けます。
これらの作業は本社勤務をしていた頃と全く変わらず、テレワークになったからと言って特段変わる事がありませんでした。
残る「相」ですが、これは相の中身にもよるのですが(笑)、よっぽどな事が無い限りはSkypeで済ませてしまいます。
例えば、上司と私とでなにか話をしたい場合、本社側で共有スペースでの会話がしにくいような内容の場合は、上司がSkypeが起動するノートパソコンを会議室に持ち込んでやります。
一見変な感じにも見えますが、よく考えればこの状況は、上司と私が会議室で話すのと同じ事です。実際話をしている当人同士は、変な感じはしません。
こんな感じなので、むしろ会社からは「本社に来なくても良い」と言われています(笑)
お互いの理解が必要
コミュニケーションは相手の理解があってこそ成立するものなので、こちらが良いというだけではダメです。また、使うツールによってどちらかがストレスを感じるようなものは避けるべきです。ですので、導入する際は実際に双方で試してみることがとても重要かと思います。(次のエントリに続く…)
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