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2013/10/17

北海道の楽しい100人に登壇しました はてなブックマークに追加

時が経つのは早いものです。北海道に移住すると宣言して、実際に札幌へ引っ越してからもうすぐ丸二年になります。

そんなタイミングで、大変ありがたい事に自分たちの経験をお話し出来る機会を頂きました。このブログでもよく話題にする「北海道の楽しい100人」というイベントです。



いくら地元とはいえ、札幌に来たばかりの頃は「20年ぶり」と言う事もあり、地元の事が何も解らない状態でした。基本的に「在宅勤務」ですので、自分から意識して外に出ないと地元にとけ込めないなぁ・・と軽く危機感を覚えていた矢先、このイベントの存在を知りました。そこから定期的に参加するようになって、気がつけば壇上にいるという・・すごく不思議な感じでした。


YouTubeの録画を張っておきます。私は一番目の講演ですが、他にご登壇されていた方々のお話も非常に興味深いものですので、ぜひご覧になってください。


  • 東川町からいらっしゃった矢ノ目さん。東川町って「上水道が無い町」なんですよ!すべて大雪山の湧水でまかなえてしまう。蛇口をひねればミネラルウォーターな町です。その他、写真甲子園株主制度(!)その他本当に素晴らしい取り組みをたくさんされています。ぜひUstreamをご覧下さい。ちなみに個人的にお話を伺った所、町内は光ファイバー網が整備されていると言う事!スゲー!リモート勤務できますね・・
  • エアーダイブの田中さん、果敢にも出版に取り組んでおられると言う事で、私も仕事的に被る点も多々あり、大変興味深く聞かせていただきました。そして気がつけば「札幌人図鑑」にも出演されていますねw やればできる!という熱いメッセージ、しかと受け止めましたっ!
  • チエモクの三島さん、お話伺っていると、最初の工房が実はウチの近くで、現在の工房が実家の近くということが判明しましたw それはともかくサイトも是非ごらんください。北海道産の木材を生かした雑貨がたくさんあります。特に北海道に遊びにこられる方、お土産としても喜ばれると思いますよー。私は名刺入れを買いに直営店に行こうと思います!

主催の保田さん、渡辺さん、佐藤さん、小野さん、そして運営スタッフの皆様、本当にありがとうございました。これだけの規模のイベント運営を継続すると言う事はとても大変な事だと思いますが、ここで広がった繋がりが繋がりを呼んで・・という形になってきている気がします。とても素晴らしい事ですよね! ちなみに今回は台風の影響もあって参加者はどうかな?という感じだったようですが、最終的にはこういう事だそうです。スゲー。

100人規模の懇親会と言う事で、相変わらず隣の人の声すら良く聞こえない位の大盛況っぷりでした!

2013/08/21

札幌市には私を含めて3名リモート勤務をしている人がいる はてなブックマークに追加

【ご注意】私自身の直接的な繋がりでしかリサーチしていないので、他にもいらっしゃったら是非お声がけ下さいw

追記(2013.08.22):もう1名、今月から同じような勤務スタイルでお仕事されている方がおりました!したがって、3名ではなく4名ですw


伊藤さんの記事に触発されて、エントリーしてみます
兵庫県西脇市でリモート勤務されている伊藤淳一さん、私個人的にはまだお会いした事が無いのですが、私と同じようにリモートでお仕事されている様子がブログ越しに伝わってきて、いつも親近感を持って見ております。

伊藤さんのブログ:give IT a try 

その中で「組込みエンジニアだってリモートで働ける!西脇市在住のフジワラさんの場合」という記事がありまして、とても興味深く読ませて頂きました。私の事にも言及いただいていますし、ここは一つ、私個人が知っている札幌の事情を書いてみたいと思います。


WebデザイナーSさんの場合
Sさんとは、このブログでも良く出てくる「北海道の楽しい100人」の懇親会で、偶然出会いました。この回は息子の同級生のお父さんが登壇しており、懇親会の席でよくよく話すと実は実家が近所で同じ小学校に通っていた事実が発覚!お互いに驚いて盛り上がっていた席の隣に、Sさんはたまたまいらっしゃったのですが・・頂いた名刺を見ると住所が東京都。

「ひょっとしてあなたもですか!?」

的な出会いでした(笑)

Sさんは某大手のWebマーケティング・制作会社でWebデザインを手がけていらっしゃいます。出身は札幌です。札幌に戻ってきたのはウチよりも3ヶ月後なので、もう一年半もリモート勤務でお仕事されています。

東京にいる頃は制作ではなく、ディレクション寄りだったそうですが、札幌に来てからはデザイン業務に専念されているそうです。東京のチームとは進捗管理にBacklogを使い、データはSubversionで管理しているそうでちょっとビックリ。でも全社的にその手のツールを使っているようなので、リモート勤務をするにあたってもツールに関するハードルは低かったようです。

Sさんは東京時代、とてもハードな仕事っぷりだったそうで・・ いや、今もハードだとは思いますが(笑)色々お話を聞くと、どうもハードさのベクトルが違う。

「北海道に来ていろんなことを諦めた」と言います。この諦めた、というのはマイナスの意味ではありません。例えば、お客さんが東京にいる以上、それこそ「空気を読んで」仕事をする事はどうしても難しい。そこを追うのではなく「できること」「本当にやりたい事」に全力を注げるようになった、と言います。

Sさんとは家庭菜園仲間(?)でもありますが、最近では自分の畑で取れた野菜を食べているそうです。自分で種をまいて育てた野菜を、採れたてのうちに頂ける贅沢、自分で努力して作り出した贅沢はお金で置き換える事が出来ない、と言います。お金で買える価値は、他でも置き換え可能だと・・ これは私自身も本当に実感しますね。

移住しようと決める時は、トコトン自分と向き合ったそうです。会社と交渉する際も辞める覚悟で相談したらしいですが、リモート勤務でも良いという事になったそうで、この辺の経緯も実に私と似た感じですw


WebエンジニアHさんの場合
Hさんとは、石狩データセンターでおなじみの「さくらインターネット」さんの「さくらの夕べ in 札幌」というイベントの懇親会で、偶然出会いました。このイベントの懇親会は、なんとさくらインターネットさんの奢り!と言う事で、私も喜んで参加していたのですが(笑)懇親会に田中社長もいらっしゃったので、ここは是非色々とお話しさせて頂こうと思い「さくらのクラウドにRDSを作ってください」的な無茶なお願いをしていた(笑)席の向かい側にたまたまいらっしゃいまして・・頂いた名刺を見ると住所が東京都。

「ひょっとしてあなたもですか!?」

的な出会いでした(2回目)

Hさんは、都内のシステム開発会社でWebの開発の仕事を手がけていらっしゃいます。出身は札幌です。札幌に戻ってきたのは今年の2月という事で、リモート勤務半年程です。 

IT業界に入るために東京に出て来て5年半経ったとき、激務に心折れ、体調も崩し、北海道の実家に帰ることを決めた、という事で・・ただ、ご心配なく、現在のHさんは元気を取り戻したようです(笑)

Hさんの会社では他にもリモート勤務者がいるそうで、かつ会社的にもそのような勤務体系を増やして行こう、という流れだそうです。ですので、会社の方から実家で在宅勤務をしないかと提案してくれた、という事で、とても良い会社ですねー。

仕事面でのネックは無いか?と聞いてみたところ、やはり「会社の空気がわからない事がネック」とおっしゃってました・・・と言う事で、また出ましたね、空気はネットを超えられない問題w

でも、ネックと言えばネックだが、見えないことをいいことに(?)淡々とお仕事しているそうです。これはプログラミング等の仕事であれば理想的な環境です。私自身もそれは実感します。 プライベート面ではどうですか?と伺うと「プライベートらしいプライベートが送れるようになった」と言います。実家に戻ったことと、通勤が無くなったことで自由な時間が大幅に増えて充実した、と言う感想を頂きました。


私を含めて3人に共通する点
私を含めて3人とも東京の会社勤務であり、札幌に支店や関連会社などがある訳ではなく、リモート在宅勤務者です。この3人で完全に一致する点は2つあります。

1つ目は、物理的に離れていても、東京にいる頃と同じクオリティで仕事が出来る、という点です。これは自分のブログでも、直接お話しする機会を頂いた時も、もう何度も言及してますが・・今回は3人のサンプルだから、少しは信憑性が上がるでしょうかね?(笑)

 ただし、皆さんそれ相応の努力はされています。やはり、自分がリモートにいるから、と言う事で東京の同僚に迷惑はかけられませんし、ましてやお客様に対しては尚更です。


そして、2つ目の共通点としては、全員北海道が大好きな道産子だ、という点です。生まれ育った場所で落ち着いて、しかも楽しんで仕事と生活を両立させている、という点では「戻ってきて本当に良かった」という感想を全員が持っています。そして、各々北海道に対していろんな思いがあり、いろんな可能性を感じています。

リモート勤務に代表される柔軟なワークスタイルは、今後もっと広まって行くと思います。このブログでも何度も言っている通り、すでにインフラは整っています。あとはそのスタイルを選択したい個人の意思、具体的な取り組み、会社側の理解、同僚の理解、場合によってはお客様の理解を得られるか?だと思います。


リモート勤務希望者の武器がもうすぐ出てくるぞ!
ただ・・個人の意志云々に関しては自分次第で乗り越えられますが、そこから先は世間一般の社会壁、というのが実際には存在しています。これは残念ながら動かしがたい事実です。でも、そこを乗り越える強力なツールが出てきそうなので、最後にご紹介したいと思います。

以前、北海道庁のテレワークセミナーでご一緒させて頂いた、田澤由利さんが、この働き方を企業の経営者向けに提言する本を出版されます。


上記リンクを見て頂くと解りますが、なんと出版資金はクラウドファンディングで集め、先日めでたくプロジェクトが成立しました。なんともイマドキな感じですね。でも、実際にこれだけの資金を限られた時間内でネットで集められる時代です。もちろん、田澤さんだからこそ集められた、とも言えますけど・・




こういう事が実際に起きる2013年、オフィスの隣のデスクが1500km離れた所にあったとしてもイイじゃないですかね?


知床横断自動車道よりウトロ方面。雲海の下はオホーツクの海です。


2013/07/10

同じ空気を吸う、という事 はてなブックマークに追加

私事で恐縮ですが、最近、仕事の回り方の質が下降気味です。(仕事の質、じゃなくて、回り方。つまり、プロセスがよろしくない、と言う事です。)

たとえば、スケジュール出して実働してからペンディングとか。「そんなの良くある話じゃないか!」・・って言われてしまえば、否定出来ませんが(笑)でも、どーも何かが引っかかる・・・受け流せない何かがある、と、モヤモヤしておりました。

で、ここ数日考えていたのですが、どうやらこの問題の本質は「ディスコミュニケーション」じゃないのか?と気がついたんです。オフィスから慣れてリモートで仕事をしているテレワーカーにとって「コミュニケーション」は最重要課題で、最大の難関。ここをうまく乗り切らないと、仕事のクオリティを保持する事が出来ません。だから、問題の本質に気がついた時点で、これは深く考える必要があるなぁ、と思い、記事にしました。


原因は実に単純な事
この傾向が顕著になってきたのは、ここ数ヶ月くらいの事です。理由は簡単。単に「共同作業」が増えたからですw

テレワークやり始めて1年9ヶ月、なんでいまさら?って感じですが、ここ数ヶ月の間に「共同で仕事をする事」が増えたんです。自分は在宅勤務ですが、一般社員でもあります。ですので、そもそも共同ってのも変な話ですね。大抵の会社の仕事って、組織の中で大なり小なり、チームを組んでやるでしょう。自分の場合はかなり特殊なケースで、1年半くらい、ずっとほぼ一人でシステムと格闘していたんです。チームのメンバー、ってのも一応はいますが、ほぼフルタイムで張り付いているのは僕一人。で、メンバーには具体的に指示を出してやってもらう立場だった訳で、これで回っちゃうんです。すんなりと。(仕事自体は大変だったけどさww)

で、最近良くあるパターンとしては、それがどのように進捗しているのか?という事が「報連相」されていなくて、結果的に無駄な所が動いちゃったりするパターン。でも、注意深く観察してみると、本社側から見ると、今まで通り特に支障が無さそうなんです。


空気はネットを超えられない
札幌の豊平川沿いは良い空気ですww
「報連相」されていない、って先ほど書いたけれども、本社内ではもちろんされていますし、リモートにいてもそれを見る事は当然可能です。ただ、そういうきっちりしたものになる前の段階、「空気感」的なものをリモートからだと感じにくい、という事です。
「あー、これダメそう」
「よっしゃ、これ行けそう」
この手のやつ。で、こういう空気感を発する人のそばにいる人は「あのプロジェクトダメそうだな」とか「行けそうだな」なんてことを感じ取る事が出来ますよね。実はこれが暗黙の了解と言うか、気をつけないと話の前提になってしまいがちなんです。特にごく少人数のチームで、かつ何年も一緒に働いてきたメンバー同士だと、そうなってしまう傾向があります。

そしてこの「空気感」。さすがにネットを超える事が出来ない。空気読めないで有名な私にとって、この壁はさらに高くなりますww


空気読め、的な
本社にいる時にはまったく気がつかなかった、この「空気共有機能」。でも、これって人間としては自然な事ですよね。

ただ、「共有した事を前提にして」話をされた場合、共有されていないコチラからすると話の中身が飛躍していて意味が分からない。これが最近実に多い。当然本社の人間は悪気がある訳じゃなくて、ごく自然にやっている訳だけれども、こっちとしては「なんでそこから話が始まるの?」って事になる訳です。

例えば
「このプロジェクトはずっとダメだったと思っていたけど、意外に行けるかもしれない・・」
っていう空気を発していた人から
「●×な機能を加えてサービスを拡充したらどう思う?」
といきなり話をふられたとします。そういう空気を浴びた人ならば「あー、それもありかもね」ってことになる。でも、こっちはそんな空気浴びてないから「ダメなプロジェクトにこれ以上手を入れてどうするの!?」となる。そりゃそうだ。そんな空気、こっち知らないからww

これがもし、他部署だったり社外の人間だったら、その空気感をお伝えする労力をかける。これは、普通の社会人だったらやる事。でも、同じチームの人間だと、リモートにまでそれを共有しようとは中々思わないみたい。でも逆の立場になって考えてみると、ひょっとしたら気がつかないかもなぁー・・と思ったりもする。 

状況が変わる、ってのは、良くある事です。特に最近はその変わり方がドラスティックで、しかも変わるスピードが速い。で、人間がデフォルトで備えている「空気共有機能」ってものは、この状況変化に即時対応できる優れもので、同じ空気を吸うと話の前提をすっ飛ばしていきなり本論に突入出来る。必ずしもいつもそうだ、とは限らないし、誰にでも当てはまる訳ではないけれども、結構な確率でありそうな気がします。

リモートになると、その辺の境界線がクッキリしてくる。そして、そこに対してどう対処すべきか、結構な課題だなぁ、と思う訳です。


最終的には信頼関係
ただ、一方で最終的には「信頼関係」がモノを言う、ってのも事実だなと。 相手の事を信頼できれば、たとえディスコミュニケーションがあったとしてもすぐに修正出来る。その点、まだ大丈夫だ。たぶん(笑) 信頼関係は一朝一夕では出来ない訳で、その点自分はラッキーだったかもしれません。


ちなみに「ディスコミュニケーション」って和製英語みたいですね。以上まめ知識でした。